残りの日々を楽しく

そろそろ終活の季節になってきました。残りの人生を前向きに生きていきたいと願って名づけました。

読書日記「スウェーデンのフェアと幸福」

今日の一冊
スウェーデンのフェアと幸福」
福島淑彦著 2022年9月初版発行 早稲田大学出版部

1 なぜ、この本を読んだのか?

県立図書館の新刊コーナーに展示されているのが目についたため。
以前から、北欧の福祉政策に興味を持っており、大熊由紀子さんの「寝たきり老人のいる国、いない国」、宮本顕二・宮本玲子さんの「欧米に寝たきり老人はいない」、藤原瑠美さんの「ニルスの国の高齢者ケア」「ニルスの国の認知症ケア」等を読んでいた。
介護保険発足前に福祉の仕事をしていたが、スウェーデンの福祉政策は目標であったこと。

2 この本で何を知りたかったのか?

日本の介護保険制度ができて約20年、日本の高齢者福祉は充実してきた。
私(吉田)の母親も91歳、今年の1月に圧迫骨折がひどくなり入院、4月に退院以降、バラバラで介護保険サービスを利用していたが、11月より自宅付近の「小規模多機能居宅介護」サービスを利用している。
母親の介護と自分の将来の介護問題について、その後のスウェーデンのことが分かると思って借りてきた。

3 その答えはあったのか?

福祉施策のみでなく、その根底にあるスウェーデンの考え方がよくわかった。

参考までに、本書の章立てを以下に掲載する。
序 章 「慈善の精神」と「社会の透明性」
第1章 情報公開と国民性
第2章 税金の流れが見える社会
第3章 国民が参画する政治
第4章 ジェンダー差別のない社会
第5章 ダイバーシティ先進国
第6章 人生設計と安心感
終 章 フェアな社会

4 上記は、自分にとって納得のいくものだったのか?

著者が「まえがき」で書いているとおり、「断片的ではないスウェーデンという国を知ってもらいたいという思い」と「スウェーデンは安心・安全を感じられるとてもフェアな国であるということ」が「国民の幸福度が高いことの源泉である」ということ。
スウェーデンがどのようにして安心・安全でフェアな社会を構築し、維持しているのかを、日本と比較することを通して」「スウェーデンで実現できている安心・安全でフェアな社会がなぜ日本ではうまく実現されていないのかについて考えるキッカケを、読者の皆さんに提供できれば良いと考えている」という意図がとてもよく理解できた本でした。

5 これからどうするのか?

日本の政治と政治家のお粗末さに腹が立ってきましたが、それもこれも自分と無関係なことではないので、もっともっと政治に関心を持ち、チェックをしていきたいと思った。