首都圏では雪で、交通への影響とともに、救急車の発動が増えて大変だったとニュースで報じられていました。関東地方南部に春の雪(立春過ぎの雪)を降らせることを、最近の天気予報では「南岸低気圧」という言葉を使うのですね。
前から使っていましたっけ? 冬型の気圧配置が崩れはじめたとき、その隙間を縫って日本列島を西から東に移動性の低気圧が次々に通り抜け、この低気圧が関東地方を沖を通るとき、北から冷たい風が吹き込んで雪をふらせる、ことです。
ブログ「JINさんの陽蜂農遠日記」2017年2月14日からの受け売り・孫引きですが、雪の名前もこんなにたくさんあるのですね。
泡雪(あわゆき)、淡雪(あわゆき)、乾雪(かわきゆき・かんせつ)、霧雪(きりゆき)、凍雪(こおりゆき)、小米雪(こごめゆき)、粉雪(こなゆき)、細雪(ささめゆき)、粗雪(ざらめゆき)、湿雪(しめりゆき・しっせつ)、驟雪(しゅうせつ)、玉雪(たまゆき)、灰雪(はいゆき)、花弁雪(はなびらゆき)、べた雪、ぼた雪、牡丹雪(ぼたんゆき)、水雪(みずゆき)、餅雪(もちゆき)、綿雪(わたゆき)
そして、雪の降り方を表わす言葉は・・・
こんこんと、さらさらと、蕭蕭(しょうしょう)と、しんしんと、ちらちらと、はらはらと、霏霏(ひひと)、ふわりふわりと、綿々(めんめん)と
新沼謙治さんの「津軽恋女」が、youtubeでも見られますが・・・
津軽には七つの 雪が降るとか
こな雪 つぶ雪 わた雪 ざらめ雪
みず雪 かた雪 春待つ氷雪
津軽の女(ひと)よ
話は変わって、万葉集で「梅」の歌をひろってみると、119首がヒットしました。この時代は、ほとんど「白梅」を詠んでいるので、梅(白)~雪(白)、梅とウグイス、梅と柳、梅と雨、梅と月などが連想されています。
有名なのが大伴旅人の次の歌だと思いますが・・・
822 我が園にうめの花散るひさかたの 天(あめ)より雪の流れ来るかも
私の勝手に選んだ歌を、6首ほど・・・
2329 雪寒み咲きには咲かずうめの花 よしこのころはかくてもあるがね
3901 み冬継ぎ春は来たれどうめの花 君にしあらねば招く人もなし
3902 うめの花み山としみにありともや かくのみ君は見れど飽かにせむ
3906 み園生(そのふ)の百木(ももき)のうめの散る花し 天(あめ)に飛び上がり雪と降りけむ
4283 うめの花咲けるが中に含(ふふ)めるは 恋や隠れる雪を待つとか
4500 うめの花香をかぐはしみ遠けども 心もしのに君をしそ思ふ