残りの日々を楽しく

そろそろ終活の季節になってきました。残りの人生を前向きに生きていきたいと願って名づけました。

松本善之助さんの偉業

合本「ほつま」(覆刻版)に、松本善之助(まつもと よしのすけ)さんの説明があります。

大正8年(1919)1月11日東京生れ。中央大学法学部在学中に兵役を志願、ソ満国境に出動。戦後、自由国民社に入社。空前のベストセラーとなったか「現代用語の基礎知識」はじめ、百版を重ねたP・ドラッカー著「現代の経営」などを手掛けた後、編集局長となる。熱心な取材ぶりが高く評価され、各界の著名人に愛された。奥多摩の加藤耕山老師に参禅、兀山の号を拝賜している。自由国民社を辞した後、個人誌「盲人に提灯」の発行に専念していたが、昭和41年(1966)、学会から存在を否定されていた神代文字で記述された「ほつまつたゑ」に、神田の古書店店頭で出会い、これを機会に「ほつまつたゑ」の研究に没頭することになった。

労を厭わぬ間断ない取材旅行、東京・名古屋・大阪・仙台など各地での「ほつま」研究会や講演、月刊誌「ほつま」の発行、さらに「みかさふみ」、「ふとまに」の研究など、「ほつま」の普及のために尽力した。二度の大病を乗り越えての席の温まることない毎日であった。

平成6年(1994)秋、著しい体力の衰えから、月刊「ほつま」の刊を閉じ、対外外的な活動からも離れた。しかしその後、亡くなるまでの9年間も「ほつま」一筋、その普及に余念がなかった。平成15年(2003)年4月7日歿、享年84歳。

著書に、「覆刻版ホツマツタヘの成立」(自家版)、「ホツマ入門」(ホツマ研究会)、「秘められた日本古代史ホツマツタエ」〔正・続〕(毎日新聞社)、「ホツマ古代日本人の知恵」(溪声社)、「The Hotsuma Legends:Paths of the Ancestors」(日本翻訳センター)などがある。

月刊「ほつま」は、発行所/ホツマ・ツタへ研究会、編集発行/松本善之助で昭和49年2月(1号)から平成6年9月最終号(248号)まで毎月発行された。※合併号あり

その「ほつま」合本発行に際しての後半で、松本氏は次のように述べている。

「ほつまつたゑ」一書にて足れりとする風潮も一方には見受けられるが、「ほつまつたゑ」の奉呈文には、二つに割った瓜が合わさってちょうどぴったり一つになるように、「ほつまつたゑ」と「みかさふみ」とは、本来、一体のものであるということが説かれている。

私はこの二書に「ふとまに」を加えた三書が揃って、初めて真理に至るのだと信じている。今後いよいよこの三書究明の意義は重要になる。研究者一段の精進を祈ってやまない。

終刊から5年後、立ち消えになっていた合本がようやく陽の目を見ることになった。「ほつまつたゑ」を本格的に学ぼうとする人たちの杖になるように願っている。